こんにちは、一般社団法人おせっかい協会です。今回はおせっかい協会主催のおせっかいコンテスト2024エピソード部門、優秀賞の長坂一哲さんの作品のご紹介です。タイトルは「言葉の壁を越えた思いやり」が、誰かの人生を大きく変えることがあるとなります。
目次
1.言葉の壁に苦しむバングラデシュで俳優活動
バングラデシュで俳優活動を始めた私は、言葉の壁に苦しんでいました。日本人は私一人のシェアハウスで、ボディランゲージと翻訳機を駆使してなんとかコミュニケーションを取っていましたが、本当の意味での交流はできずにいました。
2.アブドゥッラという青年との出会い
毎日、自習室でベンガル語の教科書と格闘する私の姿をシェアハウスの仲間たちは見守っていました。特にアブドゥッラという青年は心配そうに見ていたようです。
ある日アブドゥッラは私に近づいてきて「てっちゃん」と呼びかけました。そして、にっこりと笑いながら一冊のパンフレットを差し出してくれたのです。
3.相手のことを察した「言葉の壁を越えた思いやり」
驚いたことに、それは日本語で書かれたバングラデシュの観光案内でした。アブドゥッラは、私が母国語で書かれた文字を読めることがどれほど嬉しいかを察して、わざわざ探してきてくれたのです。
4.「言葉の壁を越えた思いやり」によって一気に溶けていくもの
その瞬間、私は嬉しくて泣き出しそうでしたが、ぐっと我慢しました。言葉が通じないもどかしさ、孤独感、そして懸命に努力しているのに成果が見えない焦りがアブドゥッラの思いやりによって一気に溶けていくのを感じました。
5.ちょっとしたおせっかいが、誰かの人生を大きく変えることがある
この愛あるおせっかいな行動は、単なる観光パンフレットを越えた意味を持っていました。この出来事以来、私とアブドゥッラの関係は変わりました。言葉は通じなくても、心は通じ合えると実感し、私にとって大きな転機となりました。
言葉の壁を乗り越える勇気をもらいバングラデシュでの生活により前向きになれたのです。時に、ちょっとしたおせっかいが、誰かの人生を大きく変えることがあるのだと、身をもって感じた瞬間でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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